さきテスト前になると、うちの子かならずお腹が痛いって言い出すんですよね……。これってもしかして仮病なのかなって、正直疑ってしまって。



その気持ち、すごくわかります。私も最初まったく同じことを思っていたんです。でも調べていくうちに、ちゃんとした医学的な理由があることがわかってきて……。



医学的な理由? 仮病じゃないってこと?



そうなんです。ストレスが脳と身体を直接動かしている、本物の反応なんですよね。今日はそのメカニズムから親の対応まで、まとめてお話ししますね。
- テスト前に体調が悪くなる医学的・心理的なメカニズム
- 高校生に多い具体的な症状と関連しやすい疾患の特徴
- 体調不良の朝に「休ませるか・行かせるか」を判断する基準
- 繰り返すパターンへの声かけと日常からできる根本的な対策
高校生がテスト前に体調が悪くなる原因を知ろう


まずは「なぜ起きるのか」を知るところから始めてみましょう。
原因がわかると、親としての関わり方もぐっと変わってくると思っています。
- 「仮病では?」という疑念を手放す医学的な根拠がわかる
- 頭痛・腹痛・吐き気それぞれの身体的なメカニズムが整理できる
- 完璧主義や大学受験プレッシャーとの関係が見えてくる
- 起立性調節障害・過敏性腸症候群など関連しやすい疾患がわかる
仮病じゃない!ストレスで起きる身体症状


「テスト前だけ体調が悪くなる」と聞くと、どうしても「都合よく具合が悪くなっているのでは」と思ってしまいますよね。
私も最初はそう思っていたひとりです。「ちゃんと勉強しておけばいいのに」なんて心の中で思っていた時期もあって……今となっては反省しているんですけどね。
でも、これは仮病でも演技でもなく、脳と身体が連動した生理的な反応なんです。ストレスがかかると、私たちの身体は「交感神経」が優位になります。交感神経が過剰に働くと、心拍数が上がったり、消化器の動きが乱れたり、筋肉が緊張したりして、その結果として頭痛や腹痛、吐き気、動悸といった症状が実際に出てくるんです。
これは「心身症」と呼ばれる状態です。日本心身医学会は心身症を「発症や経過に心理社会的因子が密接に関与する病態」と定義していて、身体的な異常として本物の症状が現れることを認めているんですよね。しかも10代の青年期は、この心身症が特に出やすい年代とされています。
「検査で異常なし=仮病」ではない理由
- 機能性身体症状とは、器質的な異常がなくても本人が確かに痛みを感じている状態
- 脳が本当に痛みや不快感の信号を出しているため、意図的に作り出せるものではない
- 10代は感情の調節がまだ完成しきっていないため、身体に出やすい年代でもある
テスト前に出やすい頭痛・腹痛・吐き気


具体的にどんな症状が出やすいのか、整理してみましょう。
テスト前に子どもが訴えやすい症状としては、頭痛や腹痛、吐き気のほかに、下痢や食欲不振、不眠、めまい、動悸などがあります。たとえば「テストの朝だけお腹が痛い」というパターン、これはとても多いんです。緊張すると腸の動きが乱れやすくなるため、登校前に腹痛や下痢が出るのは、ある意味で身体の正直な反応とも言えます。
頭痛も同様で、睡眠不足と精神的な緊張が重なるテスト前の時期は、頭全体が締め付けられるような緊張型頭痛が出やすくなります。鎮痛剤で対処できることもありますが、使いすぎると「薬物乱用頭痛」に移行するリスクがあるので注意が必要です。
「テスト前だけ発熱する」という場合は、心因性発熱の可能性が考えられます。ストレスによって体温調節機能が乱れて起きるもので、解熱剤が効きにくいという特徴があります。「熱が出ているのに薬が効かない」という場合は、このケースを疑ってみる価値があります。
テスト前に出やすい主な症状と、注意しておきたいポイントです。
- 頭痛(緊張型):睡眠不足+精神的緊張が重なるテスト前に多発
- 腹痛・下痢:緊張で腸の動きが乱れる。登校前に特に出やすい
- 吐き気:自律神経の乱れが原因。ストレスで起きやすくなる
- 心因性発熱:解熱剤が効きにくい。感染症との区別が必要
完璧主義やプレッシャーとの関係


体調不良の背景には、心理的な要因も深く関わっています。特に多いのがテスト不安と呼ばれる状態です。テストに対して過度な不安や恐怖を感じてしまい、それが身体症状として出てくるんですよね。
テスト不安が強い子には、いくつか共通した特徴があることが多いです。「失敗したらどうしよう」という思考がぐるぐると止まらなかったり、「どうせできない」という自己評価の低さがあったり、「満点でなければ意味がない」という完璧主義的な考え方が見られたりします。
完璧主義の子は、「準備が十分にできていない」と感じたとき、無意識に回避行動を取ることがあります。体調不良による欠席もそのひとつで、これは意識的なズルではなく、心理的な防衛反応として起きているんです。たとえば、ふだんはとても元気なのにテスト前だけ体調が崩れる子は、このパターンに当てはまることが多いかもしれません。
ただ、完璧主義そのものが悪いわけではないと思っています。高い目標を持つことは素晴らしいことで、「プレッシャーの受け止め方」を工夫することが必要なのかもしれません。親としては、「結果」ではなく「過程」を認める声かけを日常的に意識するだけでも、子どものプレッシャーは少し和らぐと思っています。
大学受験が絡む高校生特有の不安


中学生と高校生をまとめて論じている情報が多いんですが、高校生には高校生特有のストレス要因があります。まず大きいのが、大学受験へのプレッシャーです。
高校の定期テストの結果は内申点に直結し、それが推薦入試や総合型選抜に影響することもあります。中学時代のテストとは「重み」がまるで違うんですよね。それ以外にも、クラスメートとの競争意識、親の期待に応えなければという重圧、SNSで友人の成績と自分を比べてしまうことや、部活と勉強の両立によるタイムプレッシャーなんかも、高校生特有の悩みです。
これだけのストレスが重なれば、身体に何かしらの症状が出てもおかしくない……というのが正直な感想です。子どもが「しんどい」と言ったとき、その背景にはこういった複合的な不安があることを、まず親が知っておくだけでも関わり方が変わると思っています。
また、子どもが「学校に行けない理由」をうまく言葉にできていない場合もあるので、焦らず丁寧に向き合うことが大切だと思っています。


テスト前に悪化しやすい身体の状態


ストレスや心理的な要因だけでなく、もともとの身体的な状態が関係しているケースもあります。高校生に意外と多いのが、起立性調節障害(OD)です。
自律神経の調節機能に障害があり、立ち上がるときに血圧や心拍数の調整がうまくいかない状態のことです。日本小児心身医学会の情報によると中学生の約10%に見られるとも言われていて、決してまれな状態ではないんです。
起立性調節障害の大きな特徴は、午前中に症状が強く、午後から夜には楽になることです。「朝は具合が悪くて行けないのに、夕方には元気」という状態が、仮病と誤解されやすいんですよね。ストレスや精神的な緊張で症状が悪化しやすいため、テスト前に特に強く出るケースが多いです。
もうひとつ見逃せないのが、過敏性腸症候群(IBS)です。腸に器質的な異常がないのに、腹痛や下痢、便秘が繰り返される機能性の腸疾患で、ストレスや緊張が引き金になりやすいんです。日本の有病率は人口の10〜15%とも言われていて、10〜20代で発症しやすいとされています。
下の表に、テスト前の体調不良に関係しやすい疾患をまとめてみました。
| 疾患名 | 主な症状 | テスト前との関係 |
|---|---|---|
| 起立性調節障害(OD) | 朝起きられない・めまい・頭痛・腹痛・倦怠感 | ストレスで悪化しやすく、午前中に強く出る |
| 過敏性腸症候群(IBS) | 腹痛・下痢・便秘の繰り返し | 緊張が引き金になりやすい。試験の朝に多発 |
| 緊張型頭痛 | 頭全体を締め付けられるような鈍痛 | 睡眠不足+精神的緊張が重なるテスト前に多い |
| 心因性発熱 | 微熱〜高熱(解熱剤が効きにくい) | ストレスで体温調節が乱れる。感染症との区別が必要 |
| 心身症(消化器系) | 吐き気・腹痛・食欲不振 | 10代に発症しやすい。ストレスとの関連が強い |
こうした疾患は、病院できちんと診てもらうことで対処法が見つかることがあります。繰り返す体調不良には、医療機関への相談も選択肢のひとつとして持っておくといいと思っています。それぞれの疾患の詳細や治療方針については、必ず医師にご相談ください。



原因はわかってきたんですけど……実際に体調が悪い朝って、休ませるか行かせるか、本当に迷うんですよね。



そこが一番困りますよね。私もずっと迷っていたんです。次は「じゃあ親としてどう動けばいいか」を一緒に考えていきましょう。
子供が高校のテスト前に体調が悪くなるときの親の対応


「なぜ起きるのか」がわかったところで、次は「じゃあ親としてどう動けばいいのか」を考えてみましょう。今日どうするかという即時の判断から、長期的な関わり方まで整理しています。
- 「休ませるか・行かせるか」を判断するための基準が持てる
- テストを休んだときの成績・受験への影響がわかる
- 繰り返すパターンに効く声かけと、やめたほうがいい言葉がわかる
- 日常からできる根本的な体調改善のアプローチがわかる
体調不良の朝に休ませるか判断する基準


テスト前の朝に子どもが「しんどい」と言ったとき、親が一番困るのが「休ませていいのかどうか」という判断ですよね。私も何度も迷いました。
以下の表を参考にしてみてください(あくまで一般的な目安です。最終的な判断は医師や学校にご相談ください)。
| 状況 | 参考になる判断 |
|---|---|
| 38度以上の発熱がある | 休ませる(感染症の可能性もあるため) |
| 発熱なし・本人が「行ける」と言っている | 本人の意思を尊重しながら様子を見る |
| 発熱なし・「行けない」と言っている | 無理強いしない。本人の状態を信じる |
| 嘔吐や激しい腹痛がある | 休ませる。繰り返す場合は受診を検討 |
| テスト前のたびに症状が繰り返される | 起立性調節障害・過敏性腸症候群の可能性を考慮し、小児科・内科へ相談 |
「無理に行かせたほうがいいのでは」と思う気持ちもわかります。でも、身体的・心理的に限界を超えた状態で無理をさせると、症状が悪化したり、学校そのものへの恐怖心が強まったりするリスクもあります。
「本人がどのくらいしんどいか」を言葉で確認することが、判断の一番の基軸になると思っています。たとえば「1〜10で言うと今どのくらいしんどい?」と数字で聞いてみると、子どもが自分の状態を伝えやすくなることがあります。判断に迷った場合は、かかりつけの医師や学校の養護教員に相談するのがいちばん安心です。
高校で遅刻が多い子供と親ができる工夫


テスト前の体調不良が繰り返されると、欠席や遅刻の回数が積み重なっていきますよね。特に起立性調節障害のある子は、午前中に症状が出やすいため、1・2時間目だけ遅刻するというパターンになりやすいんです。
高校で遅刻が多い状態が続いているなら、まず担任の先生に相談することが大事だと思っています。学校によっては、医師の診断書があれば遅刻扱いを「病欠」として処理してもらえることもあります。スクールカウンセラーへの相談も、選択肢のひとつとして持っておくといいかもしれません。
日常でできる遅刻対策の工夫
- 朝の起こし方を工夫し、就寝時間を一定に保つ
- 朝食を軽くでもとることで、身体のリズムを整える
- 起立性調節障害が疑われる場合、朝目覚めてすぐ起き上がらず「段階的な起き上がり」を試す
テストを休んだときの成績への影響


「テストを休んだら成績はどうなるの?」という不安も、親として当然ありますよね。結論から言うと、学校によって対応が大きく異なります。一般的な対応パターンとしては、以下のようなものがあります。
| 対応パターン | 内容 |
|---|---|
| 見込み点制度 | 平常点や提出物・授業態度などで総合的に評価する |
| 追試験の実施 | 後日別日程でテストを行い、その点数で評価する |
| 0点扱い | 欠席したテストを0点として成績に反映する(まれなケース) |
学校によって対応は大きく変わるため、欠席が決まった時点で必ず担任や教科担当の先生に確認することが重要です。
また、高校の成績(調査書)は大学受験で使われます。指定校推薦や総合型選抜では欠席日数が多いと不利になることもあるため、志望進路によっては注意が必要です。ただ、一般入試では内申点の比重が低いことも多く、一概に「休んだら大学受験に響く」とは言いきれません。
体調不良が繰り返され、今の環境が本当につらい場合は、別の学び方を検討することも選択肢のひとつかもしれません。


欠席した場合は必ず早めに学校に連絡し、成績処理の方法と追試の有無を確認することが最も重要です。正確な情報は学校の公式情報や担任の先生にご確認ください。
繰り返すときに見直したい声かけと関わり方


体調不良が「テストのたびに繰り返す」パターンになってきたとき、親の関わり方が特に大切になってきます。私が一番反省しているのは、最初に「また?ちゃんと勉強したの?」と言いそうになってしまったことです。こういった言葉は子どもの苦しさを否定することになり、信頼関係を損なってしまうんですよね。
やめたほうがいい声かけ
以下のような言葉は、親が心配しているからこそ出てくるものですが、子どもにとっては「自分の苦しさを信じてもらえない」という経験になってしまいます。
- 「仮病でしょ」「大げさじゃないの」と症状を否定する言葉
- 「こんなことで休んだら将来どうするの」という脅かし系の言葉
- 「ちゃんと勉強しておけばよかったんでしょ」という責め系の言葉
おすすめしたい声かけ
一方で効果的な声かけは、「しんどいね」「つらかったね」と気持ちに寄り添うことから始まります。「一緒に考えよう」という言葉も、子どもに「ひとりじゃない」と感じさせられます。
「テストの結果より、あなたの体のほうが大事」という姿勢を伝えることが、プレッシャーを和らげる一番の近道かもしれません。完璧主義的な傾向がある子には、「80点でも十分すごい」「失敗しても次がある」という言葉を日常的に伝え続けることが、少しずつ自己受容を育てる助けになると思っています。
たとえばテスト後に「どうだった?」ではなく「お疲れさま、頑張ったね」と声をかけるだけでも、子どもへの伝わり方は変わってくるんですよね。また、日常的に「最近どう?」「学校どんな感じ?」と雑談ベースで話しかけることも大切です。テストや成績とは関係のない話題で対話を重ねることで、子どもが「しんどいとき」に親に話しやすい関係を作れるからです。
繰り返しが続く場合は、スクールカウンセラーや医療機関への相談も視野に入れてみてください。
日常からできる根本的な体調改善策


長期的に症状を減らしていくためには、日常の生活習慣からアプローチすることも大切です。一時的な対処だけでなく、「テスト前のたびに体調を崩す」というパターン自体を変えていく視点を持つことが、根本的な解決につながると思っています。
睡眠・食事・運動の基本を整える
睡眠不足はそれだけで自律神経を乱し、頭痛や腹痛を悪化させます。テスト前だからこそ夜更かしになりがちですが、できれば就寝時間を一定に保つほうがいいと思っています。「テスト直前の1週間だけ睡眠を削って詰め込む」というやり方は、身体症状を悪化させるリスクがあります。
日常の生活習慣として取り入れやすいことをまとめました。
- 就寝時間をなるべく一定に保ち、睡眠の質を確保する
- 朝ごはんをとばさず、水分もしっかりとる
- 15分ほどの軽い散歩やストレッチを日課にして自律神経を整える
- 起立性調節障害の傾向がある場合は、水分と塩分の摂取を増やす(詳細は医師へ)
テスト準備を計画的にしてプレッシャーを減らす
テスト不安の大きな原因は「準備不足への恐怖」です。計画的に勉強を進めることで「ある程度やった」という感覚が持てると、直前のパニックや身体症状が出にくくなることがあります。
ただ、計画を立てること自体がプレッシャーになる子もいるので、完璧なスケジュールを押しつけるのではなく、子どもが「これならできそう」と思える小さなステップを一緒に考えるほうがいいと思っています。たとえば「テスト2週間前に範囲を確認して、1週間前から復習を始める」みたいなゆるいルールを一緒に決めるだけでも、見通しが立って安心感につながることがあります。
専門家への相談を早めに考える
体調不良が3回以上繰り返されている場合や、学校を休む日数が増えている場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。相談先としては、かかりつけの小児科や内科、学校のスクールカウンセラー、心療内科や精神科(思春期外来)などが考えられます。
起立性調節障害が疑われる場合は小児科、腸の症状が強い場合は消化器内科、メンタル面が大きい場合は心療内科など、症状に合わせた受診先を選ぶといいかもしれません。「まだそこまで深刻じゃないかも」と思って様子を見続けるよりも、早めに相談したほうが、結果的に子どもも親も楽になることが多いです。
最終的な診断・治療方針は必ず医師にご相談ください。この記事はあくまで一般的な情報の共有であり、医療的なアドバイスではありません。
高校のテスト前に子供が体調の悪くなるパターンへのまとめ


最後に、この記事でお伝えしてきたことを整理しておきます。
高校のテスト前に子どもの体調が悪くなるのは、仮病でも演技でもなく、ストレスと自律神経が連動した本物の身体反応です。心身症や機能性身体症状という概念を知ることで、「検査で異常なし=仮病」という誤解を手放せると思います。
私もまだまだ試行錯誤中ですが、同じように悩んでいる親御さんの参考に少しでもなれていたら、うれしいです。
- テスト前の体調不良は仮病ではなく、ストレスと自律神経が連動した本物の生理反応
- 起立性調節障害・過敏性腸症候群・心因性発熱など、関連する疾患が隠れていることもある
- 「休ませるか」の判断は本人の状態を言葉で確認しながら、無理強いしないことが基本
- 「テストの点より体が大事」という姿勢を伝え、気持ちに寄り添う声かけを積み重ねる
- 繰り返すパターンが続くなら、ひとりで抱え込まずスクールカウンセラーや医療機関に相談する
通信制高校の選び方について詳しくまとめた記事はこちらです。


※ お子さんの状況はご家庭ごとに異なります。具体的な進路選択については、在籍校の先生やスクールカウンセラー、各通信制高校の相談窓口に直接ご相談されることをおすすめします。






