さき高校中退したら、もうおしまいなのかな……って、すごく不安なんですよね。



その気持ち、すごくわかります。私も子どもの不登校をきっかけに中退という選択肢がちらつきはじめたとき、似たような恐怖を感じていました。でも調べるほどに、選択肢の多さに気づいていったんです。



就職とか収入とか、具体的にどんな影響があるんでしょう?



確かにハードルは上がります。でも、高卒認定試験や通信制高校への編入、職業訓練の活用など、その後の動き方で5年後・10年後は大きく変わってくるんですよね。この記事でまとめて解説しますね。
- 高校中退が就職・収入・生涯賃金に与える具体的な影響
- 中退後に取れる6つの進路とそれぞれの特徴
- 高卒認定試験・通信制高校・職業訓練などの制度の使い方
- 中退から5年後・10年後の実態データと今すぐできる行動
高校中退のその後はどうなる?現実とデータで解説


- 就職できる求人が大幅に絞られる現実を数字で確認できる
- 生涯賃金の差や非正規化リスクを理解した上で対策を考えられる
- 高卒認定・通信制・就活対策など、後から学歴を補う方法がわかる
まず最初に、現実をちゃんと見ておきたいと思います。
怖いことを並べたいわけではなくて、現実を知った上で「じゃあどうするか」を考えるほうが、ずっと建設的だと思うんですよね。
中退後の就職・収入・生涯賃金への影響


高校中退後に最も実感しやすいのが、就職の壁です。
求人票を見ると「高卒以上」を条件にしているものが全体の60〜70%程度あると言われています。つまり、高校中退(中卒扱い)の場合は、応募できる求人がかなり絞られてしまうんです。
実際に就職できないわけではないんですが、選べる仕事の幅が狭まるのは現実としてあります。
収入面では、生涯賃金の差が大きな課題です。あくまで一般的な目安としてですが、正規雇用の場合でこんな差があります。
| 最終学歴 | 生涯賃金の目安(男性・正規雇用) |
|---|---|
| 中卒(高校中退含む) | 約1億5,000万〜1億8,000万円 |
| 高卒 | 約2億〜2億2,000万円 |
| 大卒 | 約2億5,000万〜2億8,000万円 |
中卒と高卒を比べると、生涯で5,000万円前後の差が生まれる可能性があるんですよね。さらに気になるのが、非正規雇用への流れです。
最終学歴が中卒の方の非正規雇用率は約40〜50%とも言われており、大卒の約20〜25%と比べると倍近い水準になっています。中退直後はアルバイトでつないで、そのまま固定化してしまう……というパターンが一定数あるのは事実です。
また、文部科学省「学校基本調査」によると、年間の高校中退者数は約4万人台で推移しています。2022年度では約4万2,000人が高校を中退しており、全高校生の約1.2〜1.3%にあたります(出典:文部科学省「学校基本調査」)。つまり、同じ状況の人が毎年何万人もいるということです。あなただけではないんですよね。
ただ、これはあくまでも何も行動しなかった場合のリスクです。後から学歴を補う方法も、就職支援を使う方法も、ちゃんとあります。
中退理由の内訳:問題行動は全体の約5%だけ
- 「進路変更」が最多で約35〜40%を占める
- 学業不振・学校生活への不適応・病気・家庭の事情など理由はさまざま
- 問題行動による中退は全体の約5%ほどにすぎない
高卒認定試験で切り拓く進学への道


高校を中退しても、大学や専門学校に進める道があります。それが高卒認定試験(高認)です。
正式名称は高等学校卒業程度認定試験で、文部科学省が主催しています。年に2回、8月と11月に実施されていて、満16歳以上であれば受験できます。合格すると、大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。
難易度は中学〜高校1年生レベルが中心なので、独学でも十分目指せる試験です。合格率は全科目合格で約40〜45%程度とされていますが、科目ごとに合格を積み上げることができるので、複数回に分けて受験することも可能です。
高認の試験科目と免除の仕組みはこんな感じです。
- 国語・数学・英語・世界史などの必修科目と、日本史・地理・公民・理科系の選択科目、合計8〜10科目の合格が必要
- 在学中に取得した単位は一部免除の対象になることがある
- 高認を取得して大学に進学すれば、最終学歴は大卒になる
たとえば、中退後に高認を取って美容専門学校に進み、美容師として独立する、みたいなルートも十分に現実的です。就職の場面でも「高卒と同等」として認められる企業は増えていて、以前よりも高認の通用範囲は広がっています。
というわけで、高認は「大学進学の入口」としてだけでなく、専門スキルを身につけるための足がかりとしても使える制度だと思っています。
通信制高校への編入で高卒資格を取る方法


高認よりも確実に高卒資格を得たい、という場合は通信制高校への編入という選択肢があります。通信制高校に在籍しながら74単位以上を取得することで、正式な高校卒業資格が得られます。最終学歴が「高卒」になるのが高認との大きな違いです。
中退後に別の高校に入り直すことを編入と言い、中退前に取得していた単位を引き継げる場合もあります。つまり、ゼロからやり直しにならないこともあるんです。
| 種類 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 公立通信制高校 | 年間約2〜3万円 | 費用が安い。サポートは最低限 |
| 私立通信制高校 | 年間約20〜60万円 | スクーリングやサポートが充実。コースも多様 |
| サポート校 | 別途費用が必要 | 通信制高校と提携し、学習面を手厚くサポート |
最近は通信制高校の在籍者数が約26万人(2023年度)まで増えていて、10年前の約2倍近くになっているんです。不登校や中退を経験した生徒への対応に慣れている学校も多くなっているので、以前よりずっと選びやすい環境になっていると思います。
私立の通信制高校の中には、eスポーツや美容、プログラミングといった専門コースを設けているところもあります。好きなことを学びながら高卒資格を取れる、みたいな選び方ができるのは、以前にはなかった魅力だと思います。
ただ、私立の中には費用が高めのところもあるので、就学支援金制度や各都道府県の補助金制度も合わせて確認してみることをおすすめします。


就活で高校中退をどう説明するか


就活で避けて通れないのが、高校中退をどう説明するか、という問題です。ここを悩んでいる方、多いんじゃないかと思います。
履歴書への記載方法
履歴書には正直に書くのが基本です。学歴欄には中学校卒業を記載し、その下に高校名と入学年月を書きます。そして「一身上の都合により退学」と書くのが一般的な方法です。
空欄にしたり、在学中のように書いたりするのは避けたほうがいいと思います。虚偽の記載が発覚した場合、採用取り消しや解雇のリスクがあります。正直に書くことへの不安はわかるのですが、それよりも後からバレるほうがリスクが高いんですよね。
なお、高卒認定試験に合格している場合は、学歴欄に「高等学校卒業程度認定試験合格」と記載することができます。これがあるだけで、書類選考での印象がかなり変わるケースもあります。
面接での伝え方のポイント
面接では、中退の理由とその後どう考えて行動したかをセットで話すのがポイントです。
たとえば「体調を崩して通えなくなりましたが、回復後は職業訓練に通い、○○のスキルを身につけました」というように、過去の事実と今の姿勢を一緒に伝えると印象が変わります。中退したこと自体よりも、その後にどう動いたかを見ている面接官は多いと思うんですよね。
面接で好印象を与える話し方のコツ
- 中退の理由を簡潔に説明する(言い訳にならないよう端的に)
- その後の行動(職業訓練・資格取得・アルバイト経験など)を続けて伝える
- 「その経験を通じて○○を学びました」という流れで締めくくる
中卒採用を積極的に行っている業界もある
学歴不問・中卒採用を積極的に行っている業界も実はあります。建設業や製造業、飲食業、介護・福祉の分野などは、資格やスキルを重視する傾向が強く、学歴よりも実力を見てもらいやすい環境です。
たとえば建設・土木系の仕事では、現場で経験を積みながら資格を取ることで、収入をしっかり上げていけるルートがあります。最終的に独立する人も少なくないですし、学歴がハンデになりにくい業界を選ぶ、という考え方もあると思います。
高校中退後に後悔しない方法と考え方


高校中退を後悔しない方法、というのは検索でもよく出てくるキーワードです。気持ち的にすごく理解できます。
私が調べていて思ったのは、後悔するかどうかは中退したこと自体よりも、その後に動いたかどうかのほうが大きく関係している、ということです。
実際に、高校を中退してから別のルートで活躍している人はたくさんいます。ただ、こういった例は特別な才能や環境、そして相当な努力があってのことです。中退したから自動的にうまくいく、という話ではありません。
大事なのは、中退を「終わり」ではなく「転機」として捉えて、次の一手を考えることだと思っています。中退という事実は変えられませんが、その後の行動は今からでも変えられます。それだけは確かだと思うんです。
後悔につながりやすいのは、こういった行動パターンです。
- 「もう限界だ」という気持ちのまま、衝動的に中退を決断する
- 休学や転校という選択肢を確認せずに辞める
- 中退後に何も動かず、アルバイトのまま数年が経過してしまう



選択肢がたくさんあるってわかっても、どれを選べばいいか迷いそうです……。



そうですよね。というわけで次は、中退後に実際に取れる6つの進路を一つひとつ整理してみますね。自分の状況に近いものを探してみてください。
高校を中退したその後どうなるかを踏まえた6つの選択肢


- 定時制・単位制・通信制など「高卒資格を取れる学校」の違いがわかる
- ハローワークやサポステなど、無料で使える公的支援の全体像がわかる
- まだ在籍中なら「中退しない選択肢」も含めて比較して考えられる
- 5年後・10年後の実態ケースから、今すぐ動く理由が見つかる
高校中退後の進路は、大きく6つに分けられます。それぞれに向き・不向きがあるので、自分に合ったものを考えるヒントにしてもらえたらと思います。
定時制・単位制高校という選択肢


通信制高校以外にも、高卒資格を取るための学校はあります。定時制高校と単位制高校です。
定時制高校は夜間や午前・午後など時間帯を選んで通う高校です。働きながら通えるのが最大のメリットで、卒業までに4年かかることが多いですが、確実に高卒資格が取れます。
単位制高校は、学年制ではなく単位ごとに学習を進めていく仕組みです。自分のペースで学べるので、中退後の編入先として選ばれることもあります。
どちらも最終的に「高卒資格」が取れるという点では通信制と同じです。ただ、通学の頻度や学校の雰囲気はかなり違うので、自分のライフスタイルに合わせて選ぶのがいいと思います。
たとえば、アルバイトをしながら高校卒業を目指したいという方には定時制が合っているかもしれません。人間関係が苦手で自分のペースで進めたい方には、通信制や単位制が向いているかもしれません。
定時制高校は公立が多く、授業料が比較的安いのも特徴です。経済的な事情を抱えている場合でも通いやすいのは大きな利点だと思います。また、定時制には社会人経験を持つ同級生がいることもあって、年齢層が幅広い環境が「かえって居心地よかった」という声も聞きます。全日制のような画一的な雰囲気が苦手だった人にとっては、むしろ合っている場合もあるんですよね。
職業訓練・ハローワークを活用した就職支援


知っているかどうかだけでスタート地点が全然変わってくるのが、公的な就職支援の仕組みです。高校中退後にすぐ就職したい、という方にぜひ知っておいてほしいと思います。
わかものハローワーク
わかものハローワークは主に45歳未満の正規雇用を目指す方向けで、カウンセリングや職業訓練の案内を無料で受けられます。担当者と一対一で話せるので、履歴書の書き方や面接の練習まで一緒に対応してもらえます。
職業訓練(公共職業訓練)
職業訓練はハローワーク経由で申し込める無料または低額の訓練コースです。中卒・高校中退でも受講できるコースが多く、ITや建設、医療事務、調理など様々な分野があります。訓練期間中に一定の条件を満たしていれば給付金を受け取れる制度もあるので、生活面でのサポートにもなります。
たとえばITコースで3〜6ヶ月学んでプログラミングの基礎を身につけ、IT企業に就職する、というルートは実際に多く見られます。
地域若者サポートステーション(サポステ)
サポステは15〜49歳の就労経験が少ない若者を対象にした厚生労働省の支援機関で、全国に180か所以上あります。無料で職業相談や就労体験、セミナーなどを受けられます。
「何から始めたらいいかわからない」「外に出ること自体が怖い」という方の最初の相談先として、すごくおすすめです。ひきこもり状態から回復したケースでも、サポステへの相談が最初の一歩になったことは少なくありません。
私が調べていて驚いたのは、こんなに充実した無料の支援があるのに、使われていないケースが多いということです。知っているかどうかだけで、スタート地点が全然変わってきますよね。
中退前に確かめたい休学・転校という選択肢


もしまだ高校に在籍している状態で中退を考えているなら、一度立ち止まって確かめてほしいことがあります。中退しなくても、状況を変えられる方法がいくつかあるんです。
休学という選択肢
体調や精神的な理由で通えなくなっている場合、まず休学という選択肢があります。一定期間学校を休んでも、籍を残しておけます。「もう学校に戻れない」と感じていても、少し休んでみると気持ちが変わることは実際にあります。休学できる期間は学校によって異なりますが、まずは担任や学校の相談室に聞いてみることをおすすめします。
転校・単位制・通信制への転籍
中退せずに転校(転入)する方法もあります。在学中に別の高校へ移ることを転入といい、この場合は取得済みの単位がそのまま引き継がれます。たとえば全日制から通信制に転入すれば、登校頻度を大幅に減らしながら高卒資格を目指せます。中退してから編入するよりも、在籍中に転入するほうが単位の扱いが有利なケースもあります。


今の学校が合わないと感じているなら、まず担任や学校の相談室に「転校できますか?」と聞いてみるだけでも違うと思います。相談することへのハードルが高いなら、保護者の方と一緒に話しに行くか、スクールカウンセラーを通じて確認してもらうのもひとつの方法です。


中退後5年・10年後の実態データ


高校中退後、5年後や10年後にどうなっているのか、という視点はあまり語られていないんですよね。
実態を整理すると、中退直後に非正規雇用やアルバイトに流れた場合、そのまま固定化してしまうリスクがあることは確かです。特に20代前半のうちに何も動かないでいると、30代になったとき「未経験・中卒・空白期間あり」という状態になり、就職の難易度がさらに上がってしまいます。
一方で、早めに行動した人の場合は状況が大きく変わっています。実際に見られるケースをいくつか紹介します。
ケースA:職業訓練を活かして正社員就職
17歳で中退→コンビニアルバイト→21歳で職業訓練(ITコース)受講→24歳でIT企業に正社員就職、というケースです。アルバイト期間が長くなっても、動き出せば道は開けるんですよね。
ケースB:通信制高校から大学進学
16歳で中退→1年後に通信制高校へ編入→19歳で卒業→高認も活用して21歳で地方国立大学合格、というケースです。通信制高校を卒業しながら大学受験の勉強もできる環境を整えれば、進学のルートはしっかりあります。
ケースC:ひきこもりを経て立ち直った
17歳で中退→2年間ひきこもり→19歳でサポステに相談→職業訓練受講→22歳に正規就職、というケースもあります。2年間のひきこもりがあっても、サポステという相談先を見つけたことが最初の一歩になっています。行動が遅れても、回復できた人はいるんです。
というわけで、5年後・10年後の状況を分けるのは、中退したかどうかよりも、その後に何をしたかだと思うんです。早く動くほど選択肢は広がります。ただ、遅くなっても取り返せない、ということにはならない場合が多いです。今からでも動ける、ということを知っておいてほしいと思います。
よくある疑問:大学・専門学校への進学は可能か


高校中退後の進学についてよく聞かれる疑問をまとめました。
大学には進学できる?
できます。高卒認定試験に合格すれば、大学受験の資格が得られます。高認に合格して大学に進学すれば、最終学歴は大卒になります。高校中退がずっと履歴書に残るわけではないんですよね。
専門学校には入れる?
多くの専門学校は高卒または高卒同等(高認)を入学条件としています。高認取得で入学できる学校がほとんどなので、中退後でも専門学校への道は開けています。美容や調理、IT、医療系など、実践的なスキルを身につけたい方には専門学校というルートも有力な選択肢です。
年齢制限はある?
高認の受験資格は満16歳以上で、上限はありません。通信制高校への編入も、基本的に年齢の上限はほぼないので、「もう年だから……」とあきらめる必要はないと思います。20代半ばを過ぎてから高認を取って大学に進んだ人もいますし、30代で通信制高校を卒業した人もいます。遅いスタートだと感じても、動かないよりは動くほうがずっといいと思っています。
中退を履歴書に書かなければいけない?
正直に書くのが基本です。虚偽記載が発覚した場合、採用取り消しや解雇のリスクがあります。ただ、書き方の工夫はできますし、伝え方次第で印象は変わります。不安な場合はハローワークや就職支援機関のカウンセラーに相談してみてください。
親にはどう説明すればいい?
これは本当に難しい問題だと思います。おすすめなのは、中退の理由だけを伝えるのではなく、その後どうするつもりかをセットで話すことです。
たとえば「高校は辞めるけど、通信制高校に編入して高卒資格を取りたい」とか「高卒認定を取ってから大学を目指したい」みたいに、次の行動を一緒に伝えると、親としても受け止めやすくなることがあります。もし話し合いがうまくいかない場合は、学校のスクールカウンセラーや地域の教育相談窓口を間に挟む方法もあります。
高校中退のその後どうなるかを知った上で今すぐできること


長くなりましたが、最後に整理しておきたいと思います。
高校中退のその後は、確かに就職や収入の面でハードルが上がるのは事実です。ただ、その後にどう動くかで、5年後・10年後の状況は大きく変わります。
私も最初は「中退したら終わりなんじゃないか」という漠然とした恐怖を感じていました。でも調べるほどに、選択肢の多さに気づいていったんです。知っているかどうかだけで、見える未来が変わってくると思っています。
- まだ在籍中なら、休学や転入という選択肢を学校に相談してみる
- すでに中退しているなら、高卒認定試験や通信制高校への編入を調べてみる
- 就職を目指すなら、地元のサポステやわかものハローワークに一度相談してみる
- 何から始めるか迷うなら、情報収集だけでもしてみる
- 今すぐ決める必要はない——「こういう道もある」と知っておくだけで、選択肢はぐっと広がる
※ お子さんの状況はご家庭ごとに異なります。具体的な進路選択については、在籍校の先生やスクールカウンセラー、各通信制高校の相談窓口に直接ご相談されることをおすすめします。
通信制高校の選び方について詳しくまとめた記事はこちらです。


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