通信制高校卒業で就職が不利になる3つの原因と対策

さき

通信制高校って、就職のときに不利になるって聞いたんですけど……実際どうなんですか?

ゆかり

私も子どもが通信制に進学したとき、最初に心配したのがまさにそこでした。ただ、ちゃんと調べてみると「やり方次第」という面が大きくて、知っておくべきことがけっこうあるんですよね。

さき

知恵袋とかを見ると悲観的な書き込みが多くて、余計不安になってしまって……。

ゆかり

わかります、私も最初はそれで暗い気持ちになりました。でも実は、うまくいった人はわざわざ書き込まないんですよね。この記事では就職率のデータから具体的な対策まで、私なりに調べてわかったことをまとめています。

この記事を読むと分かること
  • 通信制高校卒業後の就職率や進路データの実態
  • 就職に不利と言われる理由と採用担当者の本音
  • 履歴書の書き方・面接対策など具体的なアクション
  • 就職を有利にするための資格・学校選びのポイント
目次

通信制高校からの就職が不利といわれる理由と実態

通信制高校からの就職が不利といわれる理由と実態
  • 就職率の数字だけ見ると全日制とほとんど変わらない
  • 「不利」の原因は学歴フィルターより採用の仕組みと学校のサポート差にある
  • 業種・企業規模によって採用基準は大きく異なる
  • 知恵袋に多い悲観的な声は情報の偏りで生まれている

まず「本当に不利なのか?」という根本的な疑問に向き合うところから始めましょう。

なんとなくそう言われているけど、実際のデータや採用の仕組みを見ると、もう少し細かく整理できるんですよね。

通信制高校卒業後何してる人が多いかデータで確認

通信制高校卒業後何してる人が多いかデータで確認

通信制高校の卒業後の進路を、文部科学省の学校基本調査のデータをもとに見てみると、実はちょっと驚く構造が見えてきます。

おおまかな割合は以下のような感じです。

進路区分全日制高校通信制高校
就職率約17〜18%約17〜20%
大学・専門学校進学率約72〜75%約30〜35%
就職も進学もしない「その他」約5〜10%約40〜50%

(出典:文部科学省「学校基本調査」令和5年度版

就職した人に絞って見ると、就職率そのものは全日制と大きく変わらないんです。

ただ、通信制高校の卒業生は「その他」に分類される人が40〜50%と非常に多い。これが全体の印象を下げているんですよね。

つまり、通信制高校が就職に不利というより、卒業後の進路が定まらない人の割合が多いという構造的な問題なんですよね。就職しようと動いた人が採用されにくいというより、そもそも就職活動をしない・できない状態の人が多い、というのが実態に近いかもしれません。

ちなみに通信制高校の在学生数は約26万人で、毎年5〜6万人が卒業しています。決してニッチな存在ではなく、採用市場にも一定数いる存在なんです。それだけの規模の卒業生が毎年社会に出ていることを考えると、「通信制卒業者はほとんどが就職できない」という言い方はかなり誇張されていると思っています。

大事なのは、全体の数字に惑わされず、就職を目指して動いた人の結果を見ること。そこに注目すると、通信制出身だからといって就職できないわけではないことがわかってきます。

採用担当者が抱く先入観と学歴フィルターの構造

採用担当者が抱く先入観と学歴フィルターの構造

「通信制 = 不利」という空気が生まれる背景には、採用担当者側の先入観も正直あると思っています。

たとえば、「不登校だったのかな」「何か問題があって転校したのかな」というイメージを持つ採用担当者が一定数いるんですよね。これは偏見ではあるのですが、残念ながら現実として存在するので知っておいたほうがいいと思います。

通信制高校の卒業資格に関する2つの誤解

  • 通信制高校の卒業資格は「高等学校卒業資格」で全日制・定時制と法的に同等
  • 高卒認定試験(旧・大検)とはまったく別物で、大学・短大・専門学校の受験資格もきちんと与えられる

もし面接でそういう雰囲気を感じたら、「通信制も全日制と同じ高等学校卒業資格です」と説明できると安心ですよね。

また、採用担当者の年齢や経験によっては、通信制高校に対する理解度が大きく違うこともあります。若い担当者や、IT・スタートアップ系の企業では通信制へのネガティブなイメージを持っていないケースも多いですよ。先入観を持たれやすい企業と、そうでない企業があることを知っておくだけで、就職活動の方向性を絞りやすくなると思っています。

高卒一括採用の仕組みと通信制生が外れやすい背景

高卒一括採用の仕組みと通信制生が外れやすい背景

日本の高卒採用には独特の仕組みがあります。学校がハローワーク経由の求人票を管理して、学校推薦のような形で就職活動を進める「学校斡旋」という仕組みです。

全日制の新卒生はこの仕組みを当たり前のように使えるんですよね。企業側も「学校経由で推薦された生徒」として受け入れる前提で採用計画を組んでいることが多く、通信制生がこのルートに乗れないと、そもそも求人情報にアクセスできなかったり、書類選考で不利になったりするケースがあります。

通信制高校でもこの制度を使えるケースは増えていますが、学校によってサポート体制に大きな差があるのが実情です。就職担当の専任スタッフがいる私立の通信制高校と、ほぼ自力でやらなければいけない公立の通信制高校では、就職結果に差が出やすいんですよね。

これは少し厳しい話かもしれませんが、公立の通信制高校は費用が安い反面、就職支援が手薄なところが多いのが現実です。一方、就職支援に力を入れている私立の通信制高校では、卒業生の就職先リストを公開していたり、履歴書添削や模擬面接を実施していたりします。

私がここで一番伝えたいのは、通信制高校という「選択肢そのもの」が不利というより、通っている学校のサポート体制が就職結果を大きく左右するということです。学校選びの段階でここを意識しておくだけで、かなり違ってくると思っています。

企業規模や業種によって採用基準がどう変わるか

企業規模や業種によって採用基準がどう変わるか

「通信制 = 不利」とひとくくりにできない理由の一つが、企業側の採用基準が業種や規模によってかなり違うことです。

業種・企業タイプ通信制卒業者への目線
大企業・製造業・建設業先入観を持たれやすい傾向あり
IT・スタートアップ系スキル重視でフラットに評価されやすい
介護・福祉系人手不足で高卒採用に積極的
飲食・サービス業アルバイト経験者の正社員登用も多い
物流・配送業免許があれば即戦力として扱われるケースも

どの業種・規模の企業を狙うかによって、有利・不利の度合いがかなり変わってくるんですよね。「通信制だから全部ダメ」ではなく、「通信制でも歓迎される業種・企業を選ぶ」という視点を持つことが大切です。これを知っておくだけで、就職活動の戦略がだいぶ変わってくると思っています。

通信制高校に関する就職不利の知恵袋でよくある誤解

通信制高校に関する就職不利の知恵袋でよくある誤解

知恵袋や掲示板を見ると、通信制高校の就職に関する悲観的な書き込みが目につきますよね。私も最初はそれを見て暗い気持ちになりました……。

ただ、よく考えると、うまくいった人はわざわざ知恵袋に書き込まないんですよね。悩んでいる人や困っている人が書き込むから、どうしてもネガティブな情報が集まりやすいんです。これはサバイバーシップバイアスみたいなもので、「うまくいった人の声」は見えにくいんですよね。

よく見かける誤解を整理しておきます。鵜呑みにしないようにしましょう。

  • 誤解①:通信制卒業では高卒扱いにならない(→完全に間違い。法律上「高等学校卒業」であり全日制と同等)
  • 誤解②:面接で通信制だとバレたら即アウト(→在学中に何をしたかを前向きに話せるかのほうがはるかに重要)
  • 誤解③:通信制出身では正社員になれない(→製造業・IT・サービス業など幅広い業種で正社員就職している人がたくさんいる)
  • 誤解④:定時制高校と同じ扱いを受ける(→学習スタイルも卒業資格の取得過程も異なる別物)

どちらも「高等学校卒業資格」を得られる点は同じですが、採用担当者によっては認識が違うこともあるので、説明できる準備をしておくと安心です。

さき

なるほど……じゃあ「不利」という話が全部ウソというわけでもないけど、ちゃんと動けば道はある、ってことですよね?

ゆかり

そうなんです。構造的に不利になりやすい部分は確かにあるんですが、それを知った上で対策を取れば十分に勝負できるんですよね。次はその具体的な動き方を見ていきましょう。

通信制高校からの就職で不利にならない具体的な対策

通信制高校からの就職で不利にならない具体的な対策
  • 履歴書には正直に「通信制課程」と書くほうが長く続く職場に出会える
  • 通信制の自由な時間を資格取得・アルバイト実績に変えることが最大の武器になる
  • 面接では選んだ理由と在学中の成果をセットで語るのがコツ
  • 就職支援が手厚い学校を選ぶこと自体が最大の対策の一つ

「不利になりやすい構造がある」とわかった上で、では実際にどう動けばいいのか。ここからは具体的な対策を一緒に見ていきましょう。知っているかどうかで結果が変わってくると思っています。

履歴書にどう書くかで印象が変わる正しい記載方法

履歴書にどう書くかで印象が変わる正しい記載方法

サジェストキーワードにも出てくる「通信制高校 履歴書 どう書く」という疑問、これは多くの人が気になるポイントですよね。

正式な書き方の例はこちらです。

  • ○○年 ○月 ○○高等学校 通信制課程 入学
  • ○○年 ○月 ○○高等学校 通信制課程 卒業
  • 転入した場合は「○○年 ○月 ○○高等学校 通信制課程 転入」と記載
  • 転入前の高校は「○○高等学校 中途退学」と正確に記載する

「通信制課程」という表記が正式です。書き方に迷ったときは学校の就職担当の先生やハローワークの窓口に確認するのが安心ですよ。

「通信制」と記載するかどうかは義務ではありませんが、正直に書いておくほうが誠実な印象を与えられると思っています。大企業では学歴調査を行うケースもあり、後から判明すると「隠していた」という印象になりかねません。

通信制と書いたことで落とされる企業よりも、正直に伝えた上でマッチングできる企業のほうが、長く続く職場になる可能性が高いと思うんですよね。

取得しておくべき資格とアルバイト経験の積み方

取得しておくべき資格とアルバイト経験の積み方

通信制高校の大きなメリットの一つが「時間の自由度が高いこと」です。この時間をどう使うかが、就職結果を大きく左右します。

私がいろいろ調べてみて感じたのは、「通信制は不利」と嘆いている人と、通信制の自由な時間を使って資格を取ったりアルバイト経験を積んだりしている人とでは、就職活動の結果がかなり違うということです。

資格名難易度評価される業種
普通自動車免許(AT限定含む)低〜中全般(営業・物流・建設)
日商簿記3級低〜中事務・経理・金融
MOS(マイクロソフトオフィス)低〜中事務・IT
ITパスポートIT・情報系
日商簿記2級経理・金融・商社
介護職員初任者研修低〜中介護・福祉
調理師免許飲食・食品

資格はあくまで「持っていると話しやすくなる材料」みたいなものです。志望業種が決まっているなら、その業種に関連する資格を1〜2個取るだけで印象がかなり変わります。たとえば、事務系を目指すなら日商簿記3級やMOS、介護系を目指すなら初任者研修が特に効果的です。何から始めていいかわからない場合は、まず普通自動車免許の取得を目指すのがおすすめです。業種を問わず評価されますし、日常生活でも使えますよね。

アルバイトは「社会性と実務能力の証明」になります。採用担当者が見ているのは「この人はどんな環境でも働ける人か?」というところなんですよね。同じアルバイトを1年以上継続していると、継続力や責任感のアピールになります。

たとえば、飲食店でアルバイトをしながら接客スキルを身につけたり、コンビニで在庫管理を経験したりすると、面接で具体的なエピソードとして話せます。「アルバイトで3年間働き、途中からリーダーを任されました」という話は、どんな業種の面接でも「この人は職場でちゃんと機能できる」という印象を与えられます。

通信制高校生は時間の余裕があるぶん、アルバイトで実績を積みやすいという強みがあります。これ、意外と見落とされがちなんですよね。

アルバイト以外にも、インターンシップや職場体験という方法もあります。通信制高校の中には、これらを正式なカリキュラムとして組み込んでいる学校もあるので、そういったプログラムがある学校なら積極的に参加してみることをおすすめします。就職活動時に「実際の職場で働いた経験がある」という事実は、面接で非常に具体的なエピソードとして語れますよね。

面接で通信制高校を選んだ理由を前向きに伝えるコツ

面接で通信制高校を選んだ理由を前向きに伝えるコツ

面接で必ずと言っていいほど聞かれるのが「なぜ通信制高校を選んだのですか?」という質問です。ここで後ろ向きに終わらせてしまうのが一番もったいないんですよね。

私も最初は「この質問、どう答えればいいんだろう……」と悩みましたが、考え方のコツがわかると気が楽になります。

NGな答え方とOKな答え方を整理しておきます。

  • NG:「体調を崩して……」「不登校で……」と理由だけ話して終わってしまう(面接官が「今はどうなの?」と不安になる)
  • OK:なぜ選んだかをポジティブに語り、在学中に何を成し遂げたかをセットで伝える

例:「自分のペースで学びながら、資格取得やアルバイトに集中できる環境を選びました。在学中に日商簿記3級を取得し、アルバイトでは2年間勤めてチーフを任されました」——ポイントは「選択に主体性があったこと」と「在学中に具体的な成果があること」の2点をセットにすることです。

「高校時代に力を入れたことは何ですか?」という質問への答えにもつながりますよね。通信制の自由な時間をどう使ったかを、具体的なエピソードで語れると強いです。たとえば、アルバイトで接客をしながらコミュニケーション力を磨いたことや、独学でプログラミングを学んで小さなサービスを作ったこと、資格を取るために毎日1時間の勉強を続けたことなど、具体的な話があると説得力が増します。

「卒業後のブランクはありますか?」と聞かれた場合も、その期間に取り組んだことを正直に話せると好印象です。ブランクがあること自体より、その期間に何を考えて何をしていたかを語れるかどうかが大事なんですよね。

就職支援が充実した通信制高校を選ぶポイント

就職支援が充実した通信制高校を選ぶポイント

これからどこの通信制高校に入学するかを考えている方には、特に聞いてほしいことがあります。就職に強い通信制高校を選ぶことが、最大の対策の一つだと思っています。

就職支援が充実している学校の特徴

  • ハローワーク連携の求人票を学校内で閲覧・応募できる
  • 就職担当の専任スタッフが在籍している
  • 卒業生の就職実績(就職率・就職先リスト)を公開している
  • 面接対策や履歴書添削を学校が実施している
  • インターンシップや資格取得支援が正式なカリキュラムに含まれる

オープンスクールや説明会で「就職実績を見せてもらえますか?」と質問するのも全然おかしくないですよ。就職サポートが手厚い私立と、ほぼ自力でやらなければいけない公立とでは、実際の就職結果に差が出やすいんですよね。

すでに在学中の方は、まず今の学校にどんな就職支援があるかを確認してみることをおすすめします。意外と使っていないサービスが学校に用意されていることもあるんですよね。学校のサポートだけで不安なら、ハローワークの「わかものハローワーク」や「ジョブカフェ」といった若者向けの就労支援機関を活用するのも一つの方法です。

大学や専門学校への進学でキャリアを広げる選択肢

大学や専門学校への進学でキャリアを広げる選択肢

就職だけが通信制高校の出口じゃないんですよね。大学や専門学校への進学という選択肢も十分にあります。通信制高校を卒業すれば、全日制と同じく大学・短大・専門学校の受験資格が与えられます。学校教育法に基づいた正式な資格なので、進学の道は普通に開かれているんです。

大学や専門学校に進学することで、就職活動の際に「学歴」の基準がリセットされる面があります。大学卒業後に就職するときは「大卒として就職活動する」ことになるので、通信制高校出身かどうかが採用基準に影響しにくくなるんですよね。

専門学校であれば、特定の業種・職種に直結したスキルを身につけることができるので、就職活動での武器になります。たとえば、美容師や調理師、ITエンジニア系の専門学校は、卒業後の就職支援も充実していることが多いです。

「高校卒業してすぐに就職しなきゃいけない」というわけでは全然ないんですよね。進学してからでも就職活動はできますし、むしろ大学や専門学校でスキルや人脈を作ってから就職するほうが、長期的なキャリアとして安定しやすいケースもあります。

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通信制高校からの就職が不利にならないためのまとめ

通信制高校からの就職が不利にならないためのまとめ

ここまで読んでいただいた方には、「通信制 = 就職に不利」という話が単純ではないことが伝わったんじゃないかな、と思っています。

まず大前提として、通信制高校をきちんと卒業できるかどうかが一番の出発点になります。卒業できなければ就職活動の土台に立てないので、在学中の学習管理はとても大事なんですよね。

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私も最初は漠然と「通信制は不利なのかな……」と心配していましたが、調べれば調べるほど「やり方次第だな」と思えるようになりました。あなたのお子さんも、今在学中の方も、決して選択肢が狭いわけじゃないと思っています。

  • 就職率そのものは全日制と大きくは変わらない。きちんと動けば道はある
  • 「不利」の度合いは業種・企業規模・学校のサポート体制で変わる。IT系やサービス業・介護福祉系はチャンスが広い
  • 在学中に資格取得・アルバイト実績・面接対策の3つを揃えれば通信制出身でも十分に勝負できる
  • 履歴書は正直に記載し、面接では選んだ理由と在学中の成果をセットで前向きに語る
  • 大学・専門学校への進学で就職のルートを広げる選択肢も忘れずに

具体的な進路については、学校の担当者やハローワーク、進路相談の専門家に話を聞いてみることもおすすめします。情報は自分だけで抱え込まず、使えるサポートは積極的に使っていきましょうね。お子さんと「こんな学校もあるみたいだよ」と資料を一緒に見る時間が、会話のきっかけになることもあります。

※ お子さんの状況はご家庭ごとに異なります。具体的な進路選択については、在籍校の先生やスクールカウンセラー、各通信制高校の相談窓口に直接ご相談されることをおすすめします。

通信制高校の選び方について詳しくまとめた記事はこちらです。

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