さきねえ、通信制高校って「人生終わり」って言われることあるじゃないですか……本当にそうなんですか?



私もわが子が通信制高校を選んだとき、まったく同じことを考えていたんですよね。でも実際にデータを調べていくうちに、そのイメージがずいぶん古いものだって気づいたんです。



じゃあ、就職とか進学にも影響ないってことですか?



制度上の不利はほとんどないんです。ただ、学校選びによって大きく変わる部分もあって……その話を今日はちゃんとお伝えしたいと思っています。
- 「人生終わり」と言われる理由と、その認識が古い理由
- 通信制高校の生徒数・進学率・就職率の最新データ
- 大学進学・就職を目指すために在学中にやっておくべき準備
- 後悔しない通信制高校の選び方と入学後の活用のコツ
通信制高校で人生終わりは本当なのか?結論と理由


- 「人生終わり」という偏見がどこから生まれたのかが分かる
- 今の通信制高校は昔とまったく別物だということが実感できる
- 就職・進学への影響を実際のデータで冷静に判断できる
結論から言うと、通信制高校に行ったからといって人生が終わるわけではありません。
ただ、「なぜそう言われるのか」を理解しておかないと、周囲の言葉にいちいち傷ついてしまうんですよね。このセクションでは、偏見が生まれた背景から実際のデータまで、一緒に見ていきましょう。
通信制高校への偏見や差別はなぜ生まれたのか


通信制高校への偏見は、歴史的な経緯から来ているんだと思っています。
通信制高校が制度化されたのは1948年(昭和23年)のことです。もともとは、仕事をしながら高校を卒業したい勤労青少年のための制度として作られました。つまり、長い間「高校に通えない人のための最後の手段」というイメージが社会に定着していたんですよね。
このイメージが、今の親世代や祖父母世代にしっかりと残っているわけです。たとえば、「通信制高校に行くなんて……」と渋い顔をするのは、たいてい40代以上の方ではないでしょうか。その方たちが学生だったころと、今の通信制高校はまったく別物になっているんです。
偏見が生まれる本当の理由:世代間の認識ギャップ
- 当時はテキストと郵便でのやり取りが中心で、学習サポートはほぼなかった
- 「高校に行けない人が行く場所」というイメージが長年定着していた
- 今の通信制高校はオンライン授業・メンタルサポート・専門コースまで揃っている
現代では、芸能活動やスポーツに集中するために通信制を選ぶ子も多いですし、プログラミングや声優を学べる専門コースを持つ学校も増えています。「問題があるから行く場所」ではなく、「自分に合った学び方を選ぶ場所」という認識に、確実に変わりつつあるんですよね。
通信制高校に普通の子が行っていい本当の理由


通信制高校は不登校や問題を抱えた子だけが行く場所、というイメージを持っている方もいると思います。ただ、それはもう古い情報なんです。
最近では、入学する生徒の動機がものすごく多様化しています。たとえば、プロを目指してスポーツに専念したい子や、芸能活動をしながら高校卒業資格を取りたい子がいます。海外留学の準備をしながら学びたい子や、資格取得・起業準備に時間を使いたい子も増えています。ゲームやプログラミング、アニメ制作を本格的に学びたいという子も、通信制高校の専門コースを選んでいるんですよね。
「普通の子」という枠組み自体が、今の通信制高校には当てはまらないくらい、生徒の顔ぶれが広がっているんです。
私は、「どんな子が行く場所か」よりも、「その子がそこで何を学び、どう成長するか」のほうがずっと大事だと思っています。自分に合った学び方を選ぶことは、人生を諦めることとは真逆の行動なんですよね。


就職・進学への影響と実際のデータ


「通信制高校に行くと就職や進学で不利になる」という声は、よく耳にしますよね。ただ、実際のデータを見ると、そのイメージとは少し違った現実が見えてきます。一つひとつ確認していきましょう。
大学・短大進学について
文部科学省の学校基本調査(2022年度)によると、通信制高校卒業者の大学・短大への進学率はおよそ20〜25%です。全日制高校の55〜60%と比べると低い数字ですが、ここには重要な補足があります。
| 進学先 | 通信制高校 | 全日制高校 |
|---|---|---|
| 大学・短大への進学率 | 約20〜25% | 約55〜60% |
| 専門学校を含む進学率 | 約40〜50% | 参考値なし |
| 進学重点校の大学進学率 | 50〜70%に達するケースも | 学校により異なる |
つまり、通信制高校全体の平均と、個別の学校の実績はまったく別物なんですよね。制度上の話をすると、通信制高校を卒業すれば高校卒業資格が得られ、大学入学共通テストの受験資格も全日制卒業と完全に同じです。大学の出願書類に全日制・通信制の種別を記載する欄はなく、制度的な意味では通信制高校卒業生が大学受験で不利になる要素は存在しないということです。
(出典:文部科学省「学校基本調査」)


就職について
就職に関しても、高校卒業証明書に通信制と記載されることは基本的にありません。履歴書には高校名を書くのが一般的ですが、通信制かどうかを自分から開示しない限り、採用担当者には分からないケースがほとんどです。
一部の大企業や公務員採用では、学歴への先入観が残る可能性はゼロではありません。ただ、それは全日制高校の偏差値や知名度による影響と同じ話であって、通信制高校特有の制度的な不利があるわけではないんです。逆に言えば、就職サポートが手厚い学校を選べば、就職活動の不安はかなり軽減できます。ここが、学校選びの重要性につながってくるんですよね。
生徒数・学校数の増加が示す現代の実態


数字で見ると、通信制高校がいかに「普通の選択肢」になってきたかが分かります。まずは在籍生徒数の推移を見てみましょう。
| 年度 | 通信制高校の在籍生徒数(概算) |
|---|---|
| 2013年度 | 約16万人 |
| 2018年度 | 約18万人 |
| 2022年度 | 約21万人 |
| 2023年度 | 約23万人超 |
10年で約7万人も増えているんです。これはかなりの変化ですよね。学校数も大きく変化していて、2000年代には全国で数十校程度だった私立通信制高校が、2023年時点では180〜200校以上に増加しています。公立と合わせると270校前後が存在している計算です。
不登校の子どもが過去最多水準(小中学校だけで約29.9万人、2022年度)に達している背景もあり、通信制高校はその受け皿として大きな役割を果たしています。ただ、不登校の受け皿としての役割だけではなく、「積極的な選択肢」として通信制高校を選ぶ生徒も確実に増えています。
これだけ多くの子どもと家庭が選んでいる場所が、「人生終わり」の選択のはずがないと思うんです。数字はときに、感情的な不安よりもずっと正直に現実を教えてくれます。「本当に大丈夫なのかな……」と迷っているなら、こういうデータを一つの拠り所にしてみてほしいんですよね。
学校間の質の差と選び方の重要性


ここは正直に言っておきたいのですが、通信制高校は一枚岩ではありません。手厚いサポートを提供する学校から、ほとんど放置に近い学校まで、質の差がかなり大きいんです。
「通信制高校に行けば大丈夫」と思っていると、こんなギャップが生まれやすいです。
- 入学後に「サポートがほとんどない」と気づく
- 就職・進学の相談先が学校にいない
- 費用の総額を把握しておらず、途中で困ってしまう
学校の種類を知っておこう
大きく分けると、公立通信制高校と私立通信制高校(広域・狭域)があります。公立は学費が年間数万円程度と安価ですが、サポートは薄めのことが多いです。もともと再チャレンジ制度的な性格が強いため、個別指導や進路サポートが充実しているとは言いにくい面があります。
私立は年間30〜100万円以上かかるケースもありますが、専門コースや進学・就職のサポートが充実しているところが多いです。たとえばN高校・S高校(ドワンゴ運営)は2023年時点で在籍生徒数が2万人を超えており、大学進学実績もあります。クラーク記念国際高校や第一学院高校なども、独自のキャリア教育や進学サポートを充実させていますよね。
サポート校との違いも知っておこう
サポート校は通信制高校の単位取得を手伝う塾のような位置づけで、学校法人ではありません。通信制高校とサポート校をセットで通うケースが多く、毎日登校できる環境と手厚いサポートが得られます。ただし、合計費用が年間50〜150万円になることもあるので、事前にしっかり確認しておくことをおすすめします。
「通信制高校に行くかどうか」だけでなく、「どの通信制高校を選ぶか」まで考えることが大切だと思っています。学校選びの段階で少しだけ手間をかけることが、入学後の後悔を大きく減らしてくれるんですよね。



じゃあ、実際に通信制高校を活かして前に進むには、具体的に何をすればいいんですか?



そこが大事なところなんですよね。時間の使い方と学校選び、あとは親御さんへの伝え方……ここをしっかり押さえておくと、かなり変わってくると思います。
通信制高校が人生終わりにならないことは本当だと証明する方法


- 通信制高校の「時間の自由度」を武器に変えた人たちの共通点が分かる
- 大学受験・就職で不利にならないための具体的な準備が分かる
- 孤独感や自己管理の課題を乗り越える実践的なコツが分かる
- 親の反対を解消するための説明ポイントが整理できる
時間の自由度を活かした成功者たちの共通点


通信制高校の最大の強みのひとつは、時間の使い方を自分で設計できることです。登校は週1〜5日が多く(学校によって異なります)、全日制のように朝から夕方まで学校に縛られる必要がありません。
たとえば、午前中をレポートや勉強に充てて、午後を資格取得や趣味、アルバイトに使う……みたいな生活が実現できるんですよね。これは全日制高校では、なかなか難しい時間の使い方です。
通信制高校出身の著名人を見ていると、この時間の自由度を最大限に活かした人が多いなと感じます。芦田愛菜さんは仕事と学業を両立するために通信制高校を選び、その後慶應義塾大学に進学しています。武井壮さんは通信制高校出身で、その後十種競技の日本チャンピオンになりました。斎藤工さんや西野亮廣さんも通信制高校出身として知られています。
共通しているのは、全日制でなくても目標を持ち、主体的に行動し続けたという点です。
私も最初は「自由な時間が多すぎて、うちの子は大丈夫かな……」と心配していました。ただ、子ども自身がやりたいことを見つけ始めると、その時間は一気に武器に変わるんですよね。自由な時間をどう使うかを一緒に考えてあげることが、親としてできるいちばん大切なサポートかもしれません。
大学受験や就職で不利にならないための準備


通信制高校は自学自習が基本なので、大学受験レベルの学力をつけるには、自分で勉強の環境を整える必要があります。ただ、これは「不利」ではなく「自分で選ぶ」ということだと思っています。どんな環境でも、主体的に動けるかどうかが結果を左右するんですよね。
大学受験を目指す場合
大学進学を考えているなら、在学中にこんな準備をしておくのがおすすめです。
- 予備校・通信教育・オンライン学習サービスを組み合わせて学力を補う
- 進学実績が豊富な通信制高校を選び、進路指導の体制を確認する
- 入学前に「大学進学を考えている」と学校に伝え、サポート内容を確認する
- 高校在籍中から大学のオープンキャンパスに参加し、意識を早めに高める
就職を目指す場合
就職サポートが充実しているかどうかは、学校選びの段階で必ず確認しておきたいところです。インターンシップへの参加やアルバイト経験、資格取得など、在学中に積み上げられる実績は、就職活動でのアピール材料になります。
たとえば、簿記やITパスポート、英語検定などの資格を高校在学中に取得しておくと、採用面接でのアピールポイントになります。通信制高校の自由な時間を使って、こういった資格に取り組めるのは、全日制高校の生徒にはなかなかできない強みです。通信制高校の自由な時間を使って、他の高校生ができない経験を積むこと自体が、大きな強みになる可能性があるんです。
孤独感や自己管理の課題を乗り越えるコツ


正直に言うと、通信制高校のデメリットとして孤独感や自己管理の難しさは確かにあります。毎日登校しないため、自然な友人関係が生まれにくい面もありますし、レポート提出やスクーリング出席の管理を自分でする必要があります。公立通信制高校では、在籍者の30〜40%が卒業まで至らないという推計もあります(学校による差が大きいので、あくまで目安です)。
私もこの数字を最初に見たとき、正直ちょっとドキッとしました。ただ、これは乗り越えられない壁ではないと思っています。「知っておくこと」が対策の第一歩なんですよね。
孤独感を和らげるために
スクーリング(面接指導)や学校行事に積極的に参加することが、人間関係を作るきっかけになります。最初は「面倒だな」と感じることもあるかもしれませんが、意外とそこで気が合う友人ができることが多いんですよね。
N高校のように、オンラインでのホームルームや部活動が充実している学校では、リアルに会わなくても深い友人関係が生まれるケースも珍しくありません。学校外でも、習い事や地域の活動などに参加することで、つながりを広げていくことができますよね。孤独感を感じるのは環境のせいだけではないことも多くて、「自分から動く」という姿勢が、環境を変えてくれる大きなカギになると思っています。
自己管理を仕組み化するために
意志の力に頼らない「仕組み」を最初に整えておこう
- 提出物や登校日をカレンダーに入れて「見える化」する
- 締め切りの1週間前・3日前・前日にリマインダーを設定する
- 週単位で「やること」を決めておく習慣をつける
親の反対を解消する具体的な説明のポイント


親御さんが通信制高校に反対する理由のほとんどは、古い情報や誤ったイメージからくるものだと思っています。私自身も最初は「え、通信制高校?大丈夫なの?」と不安でいっぱいでした。だからこそ、親の立場から伝えやすいポイントをお伝えできると思うんです。
感情的に説得しようとするより、データや具体的な情報を冷静に伝えるほうが、親御さんの不安はずっと和らぎやすいんですよね。
親御さんに伝えると効果的な3つのポイントはこちらです。
- 在籍生徒数が10年で7万人増え、現在23万人超という事実を数字で見せる
- 高校卒業資格が取得でき、大学受験の権利も全日制とまったく同じであることを説明する
- 「通信制高校に行く」という抽象的な話ではなく、「この学校のこのコースを選ぶ」という具体的な話に持ち込む
親御さんの不安は、子どもへの愛情の裏返しです。対立するのではなく、「一緒に考えよう」というスタンスで話し合うことが、いちばんうまくいく方法だと感じています。


後悔しない通信制高校の選び方と活用術


通信制高校を選ぶ際に、後悔しないために確認しておきたいポイントがいくつかあります。「なんとなく良さそう」で選んでしまうと、入学後に「思っていたのと違う……」となりやすいんです。入学前に確認できることは、できる限り確認しておくことをおすすめします。
学校選びで確認したいチェックポイント
| 確認項目 | 確認方法 |
|---|---|
| 卒業率・中退率 | 説明会・学校資料 |
| 大学進学率・就職率 | パンフレット・学校HP |
| 登校スタイル(週何日か) | 説明会・体験入学 |
| メンタルサポート体制 | 個別相談・見学 |
| 学費の総額(サポート校含む) | 入学前の書面確認 |
想定よりも費用がかかることに気づかず、途中で困ってしまうケースも実際にあるので、学費の総額は特に慎重に確認しておきたいところです。「どの通信制高校を選ぶか」によって、卒業後の進路が大きく変わる可能性があります。
入学後に後悔しないための活用術
通信制高校に入ってからは、自由な時間を意識的に使うことが大切です。たとえば、資格の勉強やアルバイト、ボランティア活動など、何かしら「動いていた」という記録が残ることが、進学・就職の場面で自信につながります。
特に高校1〜2年の時期は、後から振り返ったときに「あのとき動いておいてよかった」と感じる時間の使い方をしやすい時期でもあります。学校内のイベントやスクーリングには、面倒でも参加してみることをおすすめします。そこで得られる出会いやつながりが、思わぬ形で未来を広げてくれることがあるんですよね。
また、将来の進路を早めに絞り込んでおくことも大切です。大学に行きたいのか、専門学校に行きたいのか、就職したいのかによって、在学中にやるべきことが変わってきます。進路の方向性が早めに決まっているほど、通信制高校の自由な時間をより有効に使えるんです。
通信制高校で人生終わりにならないことは本当だというまとめ


というわけで、改めてまとめると……通信制高校に行ったからといって人生が終わるわけではありません。それは感情論ではなく、生徒数の推移や進路データ、実際に通信制高校から大学進学や社会で活躍している人たちの存在が証明していることだと思っています。
どの通信制高校を選ぶか、そして入学後に自分の時間をどう使うかが、結果を大きく左右します。通信制高校はゴールではなく、次のステージへの踏み台です。自分に合った学び方を選ぶことは、人生を諦めることではなく、自分らしい前進の形だと私は感じています。
- 「人生終わり」という偏見は世代間の認識ギャップが原因。今の通信制高校は昔とまったく別物
- 制度上、大学受験・就職で通信制高校が特別に不利になる要素はほとんどない
- 在籍生徒数は10年で7万人増の23万人超。普通の選択肢として広がっている
- 学校間の質の差は大きく、「どの学校を選ぶか」が将来を左右する
- 時間の自由度を武器にして、資格・経験・人間関係を在学中に積み上げることが大切
もし具体的な進路や学校選びで迷っていることがあれば、学校の相談窓口や進路の専門家に話を聞いてみることをおすすめします。今すぐ決める必要はありません。ただ、「こういう道もあるんだ」と知っておくだけで、親としての選択肢がぐっと広がります。
※ お子さんの状況はご家庭ごとに異なります。具体的な進路選択については、在籍校の先生やスクールカウンセラー、各通信制高校の相談窓口に直接ご相談されることをおすすめします。
通信制高校の選び方について詳しくまとめた記事はこちらです。


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